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2013年 2月 2日 (土)

理科ばなれ

by suga

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見える磁力線
私はこのサイトにあるように工学士であり、理科、特に物理学を中心に学んで来ましたし、今も学んでいます。だから理科は好きだし、面白いと思います。

ところがずいぶん前から、「理科嫌い」という言葉を聞きます。私は単純に数学嫌いと同じだと思っていました。何と言っても数学を発展させてきたのは物理学ですから。

それに理科の中に少しでも数式を入れると毛嫌いする人が多く、場を示すために偏微分方程式など持ち出したら、もう理解は不可能です。それは今まで学習してこなかっただろうし、今から学習しても無理でしょう。

ところが過日、小学校の理科の授業を見て驚きました。「磁石につけた釘は磁石になるだろうか」という命題に予想を持ち込むのです。これは必要のないことなのは明らかなのですが、理科では予想することが大切ですというのです。

しかし、これまで磁石の学習をしてきて、その学習成果を持って釘が磁石になったか否かの判定に「予想」とは一体なんでしょう。そのことを聞いてみると「ほかの力を考えることが理科には大切です」との答え。では今までの学習は無意味と言っているのと同じだと全く気づいていません。

なぜなら、「くぎは磁力以外になにかの力が働いている」とここで考えさせたらその力が何かをはっきりと予想しなければ、科学的ではないからです。磁力に似たような力を予言し、その力がなぜ今働いているのか明示するのが正しいからです。ただ、「磁石になってない。分からないが何かの力は働いている」を認めるのだったら磁石の学習なんかする必要がありません。

そうでなく、今、分かっている力である磁力をくぎも持ったと考え、調べ、結果が違った時、はじめて別の力の存在を考えるのが科学的な考え方です。

こんな事をしていたら科学的な考え方ができる子どもが育つわけがありません。小学校の教師は理科については無知だといえるでしょうし、子どもが方向性を見失って理科嫌いになるのも当然でしょう。


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